
私は3人の子供がいる主婦です。
3人とも帝王切開で出産し、3人目の帝王切開手術のときに卵管結紮を経験しました。
「卵管結紮」=「妊娠できなくなる」ということなので、ホルモンバランスが崩れて太るということはないのか、更年期が早くきたりしないのか、汗をかきやすくなるなど体質が変わったりしないのかなど、体調の変化がとても不安でネットを調べてばかりいました。
また、術後に後悔するような感情におそわれたりしないのかも不安でした。
卵管結紮してから2年経ちました。
卵管結紮をした経緯や費用、体調の変化などを書いてみたいと思います。
迷われている方や不安に思っている方の参考になればうれしいです。
この記事のもくじ
卵管結紮(らんかんけっさつ)とは
卵巣から子宮に卵子を運ぶ卵管を縛ったり切断することで、精子と出会うことを防ぐ女性の避妊手術です。卵子を子宮へ運ぶ通路を塞ぐ・なくすだけなので、卵巣はそのまま機能し排卵はいままで通り行われます。また、子宮にも影響しないので生理もきます。
100%の確率で絶対に妊娠しないという訳ではなく、ごくごくまれに妊娠することもあるそうです。卵管を縛ったところが緩んでしまった、切ったはずの卵管が開通していたなど。
卵管結紮をすすめられたきっかけ
一人目の逆子が最後までなおらず、予定帝王切開で出産しました。
二人目を妊娠し、同じ病院で2度目の予定帝王切開をしました。術後に担当医が開腹したときの状況を教えてくれました。

その後、三人目を妊娠し、同じ病院でまた妊婦検診に通うことになりました。担当医から3回目の帝王切開についての説明がありました。


四人目というのは経済的にも体力的にも考えられないので、卵管結紮について少しづつ意識し始めました。

卵管結紮による副作用や後遺症が心配で仕方ありませんでした。
卵管を切断する
悩みましたが、これ以上の妊娠は望まないのと、帝王切開でお腹を開いているときにしかできるタイミングもないので、卵管結紮してもらうことにしました。
私が出産した病院では、卵管を縛る方法ではなく、卵管を切断する方法で手術するそうです。
卵管を切断するのは、帝王切開で赤ちゃんを取り出したあとにやってしまうので、当たり前ですが何をされているのかよく分かりませんでした。でも一人目、二人目の術後の処置より時間がかかっているのは分かりました。
卵管結紮の費用 卵管結紮は保険が適用されたのか
帝王切開は健康保険が適用されますが、卵管結紮は保険が効かず実費になるようで私の病院では約10万円でした。けっこう高かったです。
病院によっては帝王切開のついでだからということで3万円~5万円ぐらいという病院もあるようです。
3回の帝王切開にかかった費用については他の記事にまとめているので、もしよかったら読んでみてください。
卵管結紮後の後遺症、副作用について
三人目出産後、大きな変化として下記のようなことがありました。
- 生理が長くなった
- 排卵日あたりに多めのおりものが出るようになった
三人目を妊娠するまでは5日間ぐらいで終わっていた生理が10日間ぐらい長引くようになりました。
5、6日間を過ぎればいったん量は減るのですが、不正出血のような感じでダラダラ続きます。生理用品を外すタイミングがつかめず、下着が汚れやすくなりました。
もうひとつの変化として、月に一回、多めのおりものが出るようになりました。
おりものが出た日に生理日・排卵日予測のアプリ「ルナルナ」のカレンダーをチェックすると、それはいつも排卵の予測日あたり。卵管は切りましたが卵巣は正常に機能しており排卵はあるので、排卵のせいなのかもと思っていました。
とはいえ、重大な病気が隠れていたら怖いので出産した病院で診てもらいました。
卵管結紮後の医師の診察
検査の結果、体には何も問題ありませんでした。




どうしても不正出血が気になる場合はピルを飲んで生理をコントロールする方法もあるそうですが、そこまではしたくないので「がんばって3人産んだ証」として体とつきあっていくことにしました。
また、多めのおりものについても、卵管結紮してしまったので仕方がないことのようです。
私が感じた卵管結紮のメリット デメリット
メリット
1.妊娠する可能性が低くなった
帝王切開を繰り返し私の子宮の壁は薄くなっています。これ以上の妊娠は子宮の破裂のリスクが高まり、母体も赤ちゃんも危険な状態になるかもしれません。かといって中絶という選択肢も考えられません。
100%の確率ではないとはいえ、妊娠する可能性がとても低くなったということは安心材料です。
2.体質の変化はなかった
「太る」「汗が出る」「頭痛がする」「体がだるい」など更年期に似た症状が出やすいという情報をネットで見たのですが、そのようなことは何もありませんでした。
また、ホルモンバランスが崩れて生理が不順になったり、情緒不安定になったり、毛深くなったりということも特にありませんでした。今まで通り、規則的な周期で生理がきています。
デメリット
1.妊娠できなくなる
私のように「帝王切開を複数回行い、これ以上の妊娠は母体に危険だから」という理由ではなく、
もう子供は作らないと決めて卵管結紮したけど、やっぱりもうひとり欲しいと思うことがあるかもしれません。
離婚・再婚して新しい夫との子供が欲しいと思っても、前回の結婚時に卵管結紮してしまったということがあるかもしれません。
卵管結紮後、また妊娠したいと思った場合は体外受精などの選択肢があるようです。
2.まれに妊娠する


とも思いましたが、ごくまれらしいので普通の避妊方法と比べたらやはり妊娠する可能性は低いようです。
卵管結紮したことを後悔している?
卵管結紮をしてから2年経ちましたが、体調の変化は何もありません。
生理もあるし排卵もしています。体重が増えて太ったり、生理痛がひどくなったということもありません。
ただ単に「卵管を切っただけだったんだな」という感想です。
もうこれ以上の妊娠は望まないので、妊娠できなくなった喪失感もありません。むしろ、もう子供が産めなくなったのだから、この3人の子供たちを幸せにする!という愛情がいっそう強くなりました。

迷われている方はご家族の方やお医者様とよくご相談されてみてくださいね。